ガンプラ&ファミコンブームの頃のMM冬の時代から1990年代に復活、そして順調にアイテムを充実させているタミヤから1/35MM新製品「4号突撃戦車ブルムベア後期型」と「ドイツ国防軍戦車兵セット」が発売されました。
両者ともMM初期に発売されたキットの完全リメイク(ガンプラ風に言えばVer.2.0?)で新金型製品です。
昔のキットも味があって良かったのですが(特にブルムベアのボックスアートは今見ても素晴らしいです)、流石に1970年代の製品なので21世紀標準のキットが発売されるのは嬉しいですね。
(何気にシェルツェンが分割設定出来たり、3Dスキャンで製作されたフィギュアのポーズの自然さに驚かされます)
お客さんの中には「海外メーカー(特に中華系新興メーカー)の方が出来が良いし、タミヤのキットは物足りない」と言われる方がたまにおられます。
確かにそれらのキットと比べると、キット内容はあっさりとして物足りなく感じますが、タミヤキットの素晴らしさは「トータルパッケージ」の完成度の高さだと思います。
ランナー状態の部品の精度だけを取ってみれば、確かに中華系キットは素晴らしいく見えます(部品分割も多くパーツ数が1000パーツ近いものも)。
ただ、説明書が判り難かったり(たまに間違ってます:汗)、上手く組めない(自分で微調整が必要)、資料が無いとバリエーションパーツの使い方が解らない等、ある程度慣れた方にしかお奨め出来ません。
その点、タミヤ製キットは初心者からベテランまで、安心して確実に組み上げる事が出来ます。
(適度な省略や一体化をしているのでパーツ数が丁度良い感じです。)
また、最近のタミヤ製キットの楽しみとして詳細な「実車解説」別紙が付属しており、実車に詳しくない人向けに開発経緯や実戦での活躍が記載されています。
また、個人的には車体各部の名称・役割が解説された図が嬉しいですね。
また細かな部分ですが、カラーで3色迷彩&ツィメリットコーティング4面図が掲載され、塗装や工作のイメージがし易い事と実車クローズアップ写真まで載っているのはディテールアップの際にとても役立ちます。
戦車兵フィギュアも同様にワッペンや徽章の説明(ウンチク)が載っており、これを読むだけでもちょっとした物知り博士になれます(笑)。
因みに塗装では困難なこれら徽章が水転写デカールで付属しており、まさに至れりつくせりなキット内容です。
ストレスなく誰でも完成まで辿り着け、更にディテールアップしたい人にはそれに応える事の出来る正に最高のパッケージングだと思います。
「今回初めて戦車模型を作りたいんですけどどれがお奨めですか?」と聞かれた時、私は間違いなく「取り敢えずタミヤから」と答える事にしています。