前回迄で工作が一通り終わりましたので塗装に進みます。
と、その前にレジンキットを塗る際の注意点が何点か有ります。
先ず全体のパーツをスポンジヤスリ(#400~#600位)で軽くヤスって表面に軽く傷をつけておきます(小さくて難しい物はやらなくても大丈夫です)。
これをやる事で表面に染み込んだ離型剤が落とせるのと、下地用プライマーの食い付きが段違いに良くなります。
離型剤落としには専用品も出ていますが、私は「キッチンクリーナー」と「マジックリン」を使っています(大きなパーツはキッチンクリーナー、小さなパーツはマジックリン原液に漬け置き)。
マジックリンが最強なので2倍希釈した物を霧吹きするだけでも十分です。
これらを十分乾燥させた後、タミヤメタルプライマーを全体に塗布します。
経験的にGSIクレオスの「プラモデル用サーフェーサー」&「レジン用サーフェイサー」はマスキングしてもすぐに剥がれますので、お勧めできません。
また、「ガイアノーツ:マルチプライマー」が食い付きでは最強なのですが、瓶入り&エアブラシ使用と面倒なのでもっぱらタミヤのメタルプライマーを使っています(取り敢えず今まで剥がれた事は一度もありません)。
GSIクレオスのメタルプライマーは改良型になってベタベタする様になった為、個人的には使ってないです(食い付き性能的には良くなっているみたいですが)。
下地塗料は十分に乾燥させるのが重要ですので、「山善・乾燥機」に入れて完全乾燥させます。
乾燥を待っている間にベースにひと手間かけていきます。
イラストでは波打ち際の設定ですので、ベース用の「ミラコン」にアクリルガッシュを混ぜて砂浜を作っていきます。
(乾燥するとかなり白くなりますので、濃い目に調色しておきましょう)
盛り付け後、歯ブラシで叩いてテクスチャーをつけます。
余ったエポキシパテでヒトデを作って埋めたり、「グロスポリマーメディウム」で水面を再現しています。
キットパッケージには大きさ違いのネームプレートが数種類用意されていますので、お気に入りの物を切り取り、両面テープで張り付けます。
(この時切り取った断面は黒のマジックで必ず塗っておきましょう!)
また、台座底面にシールつきフェルトを貼りこんでおくと更に豪華さがワンランクアップです(ちょっと形がいびつになってしまいましたが:苦笑)。
そろそろメタルプライマーが乾燥したので、本体の塗装です。
レジンの成型色を生かしながら塗装するので、
(1)影色(C111+ガイアクリアオレンジ)で影付け
(2)フレッシュ(C111)で全体を馴染ませる
(3)ラスキウス(CL04ペールオレンジ)で部分的に影強調
の順で塗っていきます。
髪はイラストを見ながら
(1)つや消し黒(タミヤLP-3)で塗りつぶし
(2)マホガニー(C43)で面を塗る
(3)ハイライト色(C43+白)で天使の輪部分を塗る
(4)髪の先端をつや消し黒(タミヤLP-3)で部分的に強調
しています。
水着の部分はマスキングが面倒(笑)だったので、「アクリジョン・ベースカラー」を混色して筆塗りしています。
隠ぺい力と発色がとても良く、更にこの上からラッカー塗料を塗っても大丈夫なので、今回一番おススメな塗料です!
因みに今回一番の「ハセガワ・トラップ(笑)」はこのデカール。
(1)瞳デカールに白が入っていないので、キットの白目を事前に塗っておきましょう!
(2)キットの眉毛は立体的にモールドされているので、デカールを使う場合はモールドを削る事。
それと眉毛と瞳は切り離して別々に貼りましょう!
(因みに私は眉毛は塗装して瞳デカールのみ貼りました)
(3)水着デカールの貼りこみ難易度が高いので、長い部分(一番上の赤い部分)は切り離しておくこと。
そして「タミヤ:デカールのり」&「GSIクレオス:マークソフター」、馴染ませ用に「タミヤ:HG平筆」&「タミヤ:アクリルシンナー」を用意しておきましょう。
正直、水着のブラジャー部分への貼りこみは初心者にはちょっときついかもしれません(塗装した方が楽かも・・・)。
大雑把に張り付けた後、下側の見えにくい部分にカッターで切れ込みを入れ、ソフターを塗布。
暫くすると柔らかくなるので筆で押さえていきます。
(綿棒は100%巻き込みますので、絶対に使用NGです!)
マークソフターで軟化が足りない個所は、アクリルシンナーを塗ると強力に軟化しますので具合を見ながら貼りこんでいきましょう。
そんなこんなで何とかデカールを貼りこんだ後、各パーツを接着、その後デカール保護とツヤ調整で「つや消しクリア」を全体に吹いておきます。
目の部分と爪はツヤが欲しいので「グロスポリマー・メディウム」を塗っておきます。
あとイラストを見ながら髪のハイライトと頬の赤みを入れておきます。
水着のホック部分も「タミヤペイントマーカー:クロームシルバー」で塗っておきましょう。
とこんな感じで何とか平成のうちに完成しました。
若干、「ハセガワ・トラップ」がありましたが、とても作り易くて良いキットでした(何よりも可愛いですし:笑)。
平成の時代に一世を風靡したレジンキャストキットですが、今ではハセガワさんを除きメーカー品はほぼ皆無な状態ですので皆さんも是非手に入れて作ってみて下さい(限定生産なので入手はお早目に!!)。
完成品も良いですが、自分で作り上げた作品は愛着が格段に違いますよ。